テレビドラマでハリウッドヘの切符を手に入れた俳優・出世作まとめ
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海外ドラマファンならなんとなく気付いているあるある、それは「映画スターに比べてテレビ俳優は格下だ」ということ。でも、スターへの階段のきっかけはテレビドラマだったという俳優は意外に多い。そこでドラマにルーツを持つ俳優陣を一気にご紹介しよう。
そろそろテレビもいいんじゃない? ブルース・ウィリス
主な出演作
- 1985
- ドラマこちらブルームーン探偵社
『ダイ・ハード』で知られるブルース・ウィリスの出世作は、1985年から89年まで放送された『こちらブルームーン探偵社』。
それまで『マイアミ・バイス』や『新トワイライトゾーン』でほんのチョイ役しかもらえなかったブルース。主役の1人に大抜擢されて、一気に全米で認知されるようになった。見かけ通りのお調子者探偵はまさにはまり役。というか、今のお調子者おやじっぷりを知った上で見ると、もう等身大以外の何者でもないでしょ。実際ご本人も「役作りは必要なかった」と言ってるそうだ。
ムービー・スターとしての地位を不動のものにした『ダイ・ハード』でも、世界一不運だけど不死身な男を演じてたっけ。ほんと、どこか残念なとこが魅力な俳優ランキングがあったら間違いなく1位なんじゃないかなぁ、ブルース。
おしどり夫婦として13年連れ添ったデミ・ムーアと離婚した後は、近年やや失速気味。そろそろ初心に返ってテレビでコメディなんかやってくれたら、みんな大喜びなんだけど。どうかな?
昔はテレビ・アイドルだった!? ジョニー・デップ
主な出演作
- 1987
- ドラマ21ジャンプ・ストリート
いまやハリウッドきっての大スターになったジョニー・デップも、実はテレビドラマがターニングポイント。1987年から91年まで5シーズンにわたって放送された『21ジャンプ・ストリート』がそれだ(ジョニー・デップの出演はシーズン4まで)。
ジョニー・デップの役どころは、高校に潜入する捜査官役。なんで高校生? と思いきや、その理由は童顔だから。これを聞いただけでもどんだけフレッシュなジョニー・デップが見られるのか想像がつくというもの。今じゃ考えられないけど、この頃はジュニア・アイドルだったんよね。
この扱いがお気に召さなかったらしく、その後は映画だけに出演することに。その後の八面六臂の活躍ぶりは説明するまでもないでしょう。
しばらくはテレビドラマに出演することもなさそうだから、『21ジャンプ・ストリート』をDVDで楽しむしかないか。ちなみにシーズン2の20話には無名時代のブラッド・ピットも出演しているのでお見逃しなく。
ドラマでの姿が忘れられないジョージ・クルーニー
主な出演作
- 1994
- ドラマER 緊急救命室
日本で人気のハリウッドスター代表ともいえるジョージ・クルーニー。『ER緊急救命室』のダグ・ロス医師役で人気が出たことは皆さんがご存知のこと。
出演期間は1994年から99年だから、かれこれ20年くらい前になっちゃった。なのに今でも『ER緊急救命室』がジョージ・クルーニーの代表作の一つとして語られているのは、ドラマファンとしてはとっても嬉しいことだ。『ER緊急救命室』以降はドラマ出演がないことは、本当に残念。
2014年にはついに「永遠の独身貴族」に終止符を打ち、世界中の女性たちをがっかりさせたジョージ。今やアカデミー授賞式の常連となり、最近ではプロデューサー業にも熱心に取り組んでいる。2012年には『アルゴ』の製作陣としてアカデミー作品賞まで受賞しちゃってるもんね。
ぜひぜひドラマの製作&主演かなんかでテレビ業界にもいつの日か戻ってきて欲しい。
パパも昔はやんちゃだった、ウィル・スミス
主な出演作
- 1990
もともとラッパーとして活動していたウィル・スミスがシットコム『ベルエアのフレッシュ・プリンス』でテレビに進出したのは1990年のこと。高視聴率をマークし、6年間も続いた人気ドラマだった。やんちゃな頃のウィル・スミスを全米中の人気者にしたのがこのドラマであることは間違いない。
「フレッシュ・プリンス」は、ウィル・スミスが友人と組んだヒップホップ・グループ、DJジャジー・ジェフ&ザ・フレッシュ・プリンスからきているウィル・スミスの呼び名。このグループは1997年に自身が主演を務めた『メン・イン・ブラック』の主題歌を歌い300万枚ものセールスを上げたので、覚えている人も多いだろう。
残念なことにウィル・スミスもドラマへの恩義を忘れ映画界へと走り去ったスターの1人。近年はプロデューサーとしての活躍が目立ってきた上、子どもたちの売り込みを頑張っている感がハンパない。ここらで子どもたちの主演ドラマかなんか作っちゃったらどうですかね。
主演ドラマで人生激変、サラ・ジェシカ・パーカー
主な出演作
- 2016
- 1998
8歳でテレビ初出演というキャリアの持ち主であるサラ・ジェシカ・パーカー。もともと映画やテレビシリーズへの出演実績はあったものの、正直言って注目度は今ひとつだった。
そのサラ・ジェシカ・パーカーの人気と知名度を不動のものにしたのは、何といっても『セックス・アンド・ザ・シティ』。1998年から2004年まで94エピソードに主演し、ゴールデングローブ賞主演女優賞を4回、エミー賞主演女優賞を2回も受賞したのだ。その後2度も映画化され、今でも女子ドラマのバイブル的人気を誇っている。
サラ・ジェシカ・パーカーも、『SATC』以降は映画街道まっしぐら。ファッション・アイコンとして、雑誌やCMでも引っ張りだこだ。
でもでも、最近は『SATC』の放送局であるHBOの新作ドラマに出るかも〜なんていう嬉しい噂もチラホラ。HBOさん、なんとしても口説き落としてちょーだいな。
ただいま子育て中のエンジェル、ジェシカ・アルバ
主な出演作
- 2000
- ドラマダーク・エンジェル
1200人の中から選ばれたテレビシリーズ『ダーク・エンジェル』のヒロインとしてジェシカ・アルバが人気者になったのは、2000年のこと。ジェームズ・キャメロン製作総指揮ということで、日本でも話題だった。
『ダーク・エンジェル』でのタイトなボディスーツ姿からアメリカではセクシー系と言われ続けたジェシカ。日本では女子人気が高かったのは意外だったなあ。
その後は『ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]』や『シン・シティ』などの大作映画に出演して、着実にキャリアを伸ばした。最近はママ業もお忙しいご様子だけど、その美貌は変わらず素敵。
そしてドラマファン的に嬉しいのは、ちょいちょいテレビにもゲスト出演をしてくれていること。ムービー・スターのキャリアを築きつつ、気軽にドラマにも出てくれることは好感度高め。いつまでも応援したい。
子育てが落ち着いたら、ぜひ主演ドラマをお願い!
2011年度世界一セクシーなこの人も、ブラッドリー・クーパー
主な出演作
- 2015
- 2005
- 2001
- ドラマエイリアス
- 1997
2015年度アカデミー賞6部門にノミネートされた『アメリカン・スナイパー』で製作兼主演を務めたブラッドリー・クーパー。『ハングオーバー』シリーズのでたらめっぷりとのギャップにみんなが驚いたものだ。
2012年から毎年アカデミー賞候補者になっていることもあって生粋の映画畑人かと思いきや、ブラッドリー・クーパーのキャリア・スタートは実はテレビなのだ。
そのデビューは、かの有名な『セックス・アンド・ザ・シティ』シーズン2第4話でのゲスト出演。その後J・J・エイブラムスの『エイリアス/2重スパイの女』で主人公の親友というレギュラーな役をゲットし、知名度を上げたのだ。そして『キッチン・コンフィデンシャル』『NIP/TUCK マイアミ整形外科医』など、もっぱらテレビドラマ・レギュラーを中心にステップアップしていた。
なのに、なのに、やっぱり『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』の大ヒット以降、ドラマへの出演はぱったり途絶えてしまった~。ブラッドリー、おまえもか!
ほんとは何て呼んだらいい? アマンダ・サイフリッド
主な出演作
『マンマ・ミーア』や『レ・ミゼラブル』などのミュージカル映画でも評価の高いアマンダ・サイフリッドは超売れっ子の若手映画女優。実は彼女もテレビドラマ出演から女優としてのキャリアをスタートさせているのだ。
その記念すべき初出演作は、伝説の昼ドラ『ガイディング・ライト』。この番組、なんと1952年から続いていて一時はご長寿No.1ドラマとしてギネスブックにも載ったほどだった(2009年に終了)。
みんながアマンダ・サイフリッドを知るようになるのは、2004年から放送されたドラマ『ヴェロニカ・マーズ』でのこと。主人公ヴェロニカの親友役で注目を集めた。かわいかったなあ。
その後の活躍は、皆さんご存知の通り。キュートな顔立ちに、輝くブロンドのロングヘア、抜群のスタイルで、男性だけでなく女性にも好感の持てる女優さんとして日本でも大層人気が高い。
ただし、日本人が困っているのは苗字の発音がよくわからないこと。本当はどの発音が正しいのかぜひご本人に公式認定をお願いしたい。
勢いは留まることを知らず、ベネディクト・カンバーバッチ
主な出演作
「世界で最もセクシーな映画スター」とか「男性ベストドレッサー賞」とか、その冠には事欠かない大人気俳優ベネディクト・カンバーバッチ。
その出世作は、何といっても英BBC放送の『SHERLOCK(シャーロック)』。時代背景を現代に置き換えたベネディクト・ホームズの謎解きにみんなが大興奮した。
それ以前にも2004年に同じくBBCの『Hawking』で若かりし頃のスティーヴン・ホーキングを演じてモンテカルロ・テレビ祭主演男優賞を受賞していたと言う。もともとテレビとの関わりが深かったベネ様なのだ。
『SHERLOCK(シャーロック)』以降の人気沸騰ぶりは凄まじく、話題作映画に次々とご出演。その勢いはまるで昇り龍のよう。
そんなお忙しい中、2012年にはBBC Two/HBO製作のドラマ『パレーズ・エンド』にも主演して下さっちゃっているのである。
BBCさんにはベネ様をテレビ界に繋ぎ止めるべく、これからも良い仕事を期待したいもんですな。
番外編 この人も実はテレビに出てたんです、ロン・ハワード監督
主な出演作
- 2003
- ドラマブルース一家は大暴走!
- 1974
- ドラマハッピー・デイズ
- 1967
- ドラマクマとマーク少年
- 1965
- ドラマアイ・スパイ
- 1960
- ドラマメイベリー110番
1974年から84年までの10年間11シーズンに渡って放送された青春ドラマ『ハッピーデイズ』をご存じだろうか。その主役を務めていたのが、当時映画科の大学生だったロン・ハワードだ。『ハッピーデイズ』は日本でも放送され、友人役のヘンリー・ウィンクラーとともに人気者だった。
両親共に俳優だったため2歳の時から子役として色々な映画やドラマに出演していたというから、そのまま俳優を続けていたらどんな感じになっていたのかなあ、なんて想像してしまう。
監督としては、『コクーン』がヒットして以降『バックドラフト』、『アポロ13』などの大作を世の中に送り出し、すっかり巨匠の仲間入り。『ビューティフル・マインド』ではとうとうアカデミー監督になっちゃった。
その後も安定の仕事ぶりを見せている。俳優としてのキャリアは監督業にもきっと生かされているんだろうなあ。
『24 -TWENTY FOUR-』ではプロデューサーも務めていたから、そのうちテレビシリーズの監督もやってくれないかなあ。
おわりに
こうしてみると、やっぱりムービー・スターとしてのキャリアが安定するとテレビには距離を置いちゃうっていう人は結構いますねえ。やっぱり映画スター>テレビスターっていう方程式は脈づいているんだなあ。
でも、最近のドラマのクオリティは映画並み、いやそれ以上のものも。脚本に至っては映画よりも良質とまで言われている。そのおかげで、映画で活躍する俳優たちがドラマに出演するケースが以前よりもグッと増えているのだ。
そこで次回は、ハリウッドで成功を収めたのちTVにカムバックしてきた俳優陣の作品を一気にご紹介したい。お楽しみに!
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