海外ドラマに登場したファッションブランドまとめ
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海外ドラマを観ていてついつい目を奪われるのは、主人公たちの着こなし。目を見張るようなゴージャス・コーディネートから学生さんのファストファッションまで、TPOに合わせて皆さんそれはそれは素敵に装っていらっしゃる。そこで今回はドラマによく登場するブランドを一挙にご紹介と行こう!
おしゃれブランドの代名詞「PRADA」
出典:http://www.prada.com/ja/collections/advertising-campaign/woman-fw-2015.html
創業100年を超えるイタリアンブランド、プラダ。もともとはカバン屋さんで、洋服や靴のラインを展開し始めたのは1980年代後半と意外にも新参者なのだ。そんなプラダのおしゃれイメージを決定的にしたのは、何といっても映画『プラダを着た悪魔』(2006年)。でもその前から今に至るまで、おしゃれドラマでは引っ張り蛸のブランドなのだ。
例えば『ゴシップガール』のブレアはひらひらブラウスやワンピースをチョイス。『スキャンダル』のオリビアはコートやジャケットをご愛用、彼女のプラダ率は非常に高し。『リベンジ』のエミリーが着ていた情熱的な赤いワンピースは復讐に燃える女っていう感じがすごく出てたっけ。それから『ハート・オブ・ディクシー ドクターハートの診療日記』のゾーイは個性的な靴を履いて登場。『コバート・アフェア』のアニーはサングラス、『ワンス・アポン・ア・タイム』のエマが良く履いていたブーツも実はプラダのスポーツラインだったのだ。もちろん『SATC』ではキャリーもシャーロットも着てたねえ。おもしろいのは『マンハッタンに恋をして ~キャリーの日記~』若き日のキャリー。『SATC』よりも20年ほど前の時代設定だが、キャリーはその頃からプラダのウェッジソールを履いている。あれ? 確かプラダが靴の展開を始めたのは1985年なんだけど。まあ、深くは突っ込まないであげましょう(笑)。
キャリーがこよなく愛する「マノロ・ブラニク」
出典:http://www.manoloblahnik.com/
スペイン出身のデザイナー、マノロ・ブラニクが作るイギリス・ブランド。「靴のロールスロイス」と呼ばれる超高級婦人靴だ。その顧客はダイアナ妃を始めとする世界の王侯貴族の皆さんやマドンナなどほんまもんのセレブたち。これでもかと言うくらいに細いピンヒールに芸術品のようなフォルムの靴は、もちろんおしゃれに敏感でリッチな女性たちには絶大なる人気があった。
でも、そんな雲の上のブランドをニューヨークの1コラムニストである『SATC』キャリーが愛用と言うことで、世の中の働き女子たちにも大きく門戸が開かれた。そう、マノロの知名度を一般に知らしめたのは、我らがキャリーなのだ。
もちろん『マンハッタンに恋をして ~キャリーの日記~』の時代から履いてます(若いのによく買えたね)。
しかもキャリー役のサラ・ジェシカ・パーカーはマノロのCEOと組んで新しい靴のラインまでプロデュースすることになったとさ。何でもビジネスにしちゃうあたり、すごいね。
新しめなドラマでは『ジェーン・ザ・ヴァージン』御曹司ラファエルの妻ペトラがご愛用中。さすがはセレブ妻でいらっしゃる。これからも「セレブの足下はマノロと思え」が鉄則だ。
レッド・ソールといえば「クリスチャン・ルブタン」
出典:http://asia.christianlouboutin.com/hk_en/collection
高級靴はマノロだけじゃないぜ、という反論が聞こえてきそうなのが「クリスチャン・ルブタン」。花の都パリ出身のブランドだ。赤い靴底のハイヒールと言えば、見たことがある人も多いだろう。
こちらもマノロに負けず劣らずのセレブ顧客を誇っている。マドンナ、レディ・ガガ、アンジェリーナ・ジョリー、ニコール・キッドマンなどなど錚々たる顔ぶれが顧客リストに並んでいる。しかもメンズラインもあるため、洒落男子にも愛用者が多いのが強みだ。フィギュアスケートの元全米チャンピオン=ジョニー・ウィアーなんて特注でケート靴も作ってもらってるらしい。
ドラマや映画への露出も相当なもの。『ゴシップガール』のセリーナ&ブレアはもちろんのことお母さんのリリーも愛用、『ハート・オブ・ディクシー ドクターハートの診療日記』でもゾーイとレモンのルブタン対決を見ることが出来る。『NYボンビー・ガール』の元お嬢様キャロラインも履いていたっけ。映画では『あなたは私の婿になる』のサンドラ・ブロックや『TIME/タイム』のアマンダ・セイフライド等が着用してみせてくれた。
みんなが着たくて仕方ない? 「ダイアン・フォン・ファステンバーグ」
出典:http://world.dvf.com/new-arrivals/
1970年スタートのアメリカン・レディスウェアブランド。デザイナーのダイアンはドイツ公爵の元妻。1973年に発表した幾何学模様のラップドレスで一世を風靡した。が、70年代後半からは小休止、97年から再び復活して人気となっている。
ダイアンのデザインする服は、女性のボディラインをとても美しく見せる。若くて細い人が何を着ても似合うのは当然だが、ダイアンの服は胴回りが太くなってきた中年の女性や太めちゃんをも魅力的に見せてくれる。そんな魔法のような服だけあって、その愛用者はお若いお嬢さんから妙齢の方々までとっても幅が広い。英国のキャサリン妃もご愛用だ。
当然、ドラマでも幅広い役柄の皆さんに着用されている。タイトルだけ挙げても、お約束の『ゴシップガール』『SATC』はもちろんのこと、『エージェント・オブ・シールド』『ヤング&ハングリー』『コミカレ!!』『GIRLS/ガールズ』『ARROW/アロー』『glee/グリー』『スキャンダル 託された秘密』などなど。数え上げればきりがないほどの採用率だ。しかも、『ビューティ&ビースト/美女と野獣』主人公の姉ヘザーとディズニーチャンネル『ジェシー!』のジェシーがまさかの同じノースリーブワンピ被りになったりしてる。人気がありすぎるブランドでのスタイリングって難しそうね。
日本にもお店がたくさん「トリーバーチ」
出典:http://www.toryburch.com/clothing/new-arrivals/
フィラデルフィア生まれの女性デザイナー、トリー・バーチが2004年からスタートしたブランド。パリス・ヒルトン、ニコール・リッチー、ジェシカ・アルバ、ジェニファー・ロペス、キャメロン・ディアス、リンジー・ローハンといったセレブ御用達ブランドとしても有名だ。
ドラマでは『New Girl / ダサかわ女子と三銃士』のジェスと『ハート・オブ・ディクシー ドクターハートの診療日記』レモンさまの愛用ブランドだ。彼女たちのワードローブのうち「トリーバーチ」率はかなりの高さなので、やっぱり人と被ってしまうことも。ジェスがかわいいフリル付きピンクニットでかぶってしまったのは、なんと『殺人を無罪にする方法』のミカエラ。でもこの勝負、ジェスの勝ち。だってジェスときたら色違いで黒も持ってるからね〜。ちなみにジェス役ズーイー・デシャネルのお姉ちゃんエミリー・デシャネルも『BONES』でワンピースやらブラウスやらをご着用。姉妹揃ってお好きなのね。
『ワンス・アポン・ア・タイム』のベルと白雪姫メアリーの「トリーバーチ」姫対決もおもしろいぞ。
お母さんは元モデル、メンズも扱う「マイケル・コース」
元「セリーヌ」のクリエイティブディレクターだった1959年生まれの男性アメリカ人デザイナー。米Bravo局のデザイナー発掘リアリティ番組『プロジェクト・ランウェイ』の審査員も務めている。
ジョアン・アレンやElissa、ジェニファー・ガーナーらがアカデミー賞授賞式やミュージック・アワードなどで特注ドレスを着用したことでも有名。「セリーヌ」時代にはグウィネス・パルトローやケイト・ブランシェットに映画の衣装デザインを提供した。
テレビドラマでは、『リベンジ』『ハウス・オブ・カード 野望の階段』や『スキャンダル 託された秘密』といった作品での登場が多い。何となく陰謀とか策略のにおいがする作品が多いような気がするのは、何でかな。時に『リベンジ』では天才ハッカー=ノーランに注目したい。そう、2002年から展開しているメンズラインのチェックやらヤシの葉っぱやらの柄シャツを見事に着こなしているのだ。「ハンプトンズの女王」ビクトリア役のマデリン・ストウやルイーズ、マルゴーたちとともに一大マイケル・コースワールドを作り出している。
セクシー・ガーリーの代表ブランド「ベッツィジョンソン」
出典:http://www.betseyjohnson.com/home.jsp
ニューヨークはSOHO発信のファッションブランド。ダンスコスチュームにインスパイアされたという、デコラティブでガーリーなテイストにセクシーな要素を加えたスタイルが特徴。全世界に60店舗以上があり、日本では表参道ヒルズに直営店がある。
ガーリーな雰囲気のため若い女優が着用することが多く、『ヴァンパイア・ダイアリーズ』『プリティ・リトル・ライアーズ』『glee/グリー』やディズニーチャンネルの『ジェシー!』『ガール・ミーツ・ワールド』といったフレッシュな作品が並ぶ。『New Girl / ダサかわ女子と三銃士』のジェスご愛用のバスローブもこのブランドのもの。腰の後ろにリボンが付いててガーリーなところがベッツィジョンソンならではのデザインだ。
そんな若者たちとの真っ向勝負に臆せずチャレンしたのが、『ママと恋に落ちるまで』のママ。ジェスに負けじとバスローブ姿を披露しているのだが、その色なんとショッキングピンク。しかもXOXOのロゴがちりばめられている。さすが! その勇気を讃えたい。
男なら一度は着たい「トム・フォード」
出典:http://www.fashionintime.org/tom-ford-brand/
イヴ・サンローランおよびグッチグループ全体のクリエイティブ・ディレクターを務めていたトム・フォード。2005年からは自らの名前を冠したブランドをスタートさせた。一時は俳優を目指していたらしく、その夢が諦めきれなかったのか2009年には『シングルマン』で映画監督デビューを果たした。
このトム・フォードの作るスーツは、文句なしにカッコいい。ドラマファンなら必見なのが、弁護士ドラマ『SUITS/スーツ』。ハーヴィー・スペクター役のガブリエル・マクトが着こなすトム・フォードの3ピースは無敵の装い。身体へのフィット感といい、生地の高級感といい、非の打ち所がないのだ。
『エレメンタリー ホームズ & ワトソン in NY』ではジョニー・リー・ミラー演じるホームズのピーコート姿を拝むことができる。こちらもウエストが微妙に絞られていて、厚手のコートでありながらもスッキリ見える非モッサリなアイテムなのだ。
とにかくトム・フォードのスーツを着れば3割増どころか7割くらい増しちゃうんじゃないかと言うくらい男っぷりが良くなる。ダニエル・クレイグ=ボンドの衣装を二作連続手掛けるのも頷けるというものだ。
これぞアメリカン・ファッション「カルバン・クライン」
出典:http://explore.calvinklein.com/en_US/explore
ニューヨーク生まれのカルバン・クライン氏(御年72歳)がニューヨークを拠点に全世界に発信する正真正銘のニューヨーク・ブランド。ただし、歴史の長いブランドだけに、最先端ファッションというよりはコンサバで間違いのないおとなしめの印象。サイズも特大まで揃ってます、的な立ち位置だ。男女のアパレル系以外には時計・サングラス・コスメティクス・ジュエリー・インテリアも手掛けていて、カルバン・クライン王国を築き上げている。
ドラマでは、『ヴァンパイア・ダイアリーズ』『BONES』『殺人を無罪にする方法』『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』などジャンルにこだわらず色々な番組で重宝されているご様子。なかでも登場度合いが多いのは『ヤング・アンド・ハングリー』のヨロンダさん。おんなじデザインを4色展開しちゃったりなんかして、「いるいる、こういう感じのおばちゃん」感が満載なのだ。
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でマーティがロゴ入りパンツをはいていたのも今は昔、アメリカの定番中の定番ファッションになったと言っても過言ではないだろう。
もうはずかしくない「ファスト・ファッション・ブランド」
昔はスーパーで展開してる洋服とか値段の安い洋服というものはおしゃれの対極にあるどちらかと言うと恥ずかしい隠したいものだった。ところが最近の「H&M」とか「FOREVER21」とか「TOP SHOP」とか「ZARA」とかはそのチープさからくるマイナスを感じさせない。これは値段の割にデザインが良いことに加えて、本来ならもっともっと高いものがたんまり買えるはずのハリウッド・セレブたちまでがこぞって買うようになったことが理由だ。
だからドラマの中でも実に多くのファスト・ファッションが使われている。
ディズニーチャンネル系のドラマをはじめ『プリティ・リトル・ライアーズ』『glee/グリー』などのティーン向けはもちろんのこと、少し大人向けの『オリジナルズ』やセレブな人々が中心のはずの『リベンジ』『救命医ハンク セレブ診療ファイル』などでも使われているのだ。あれま。
もはやチープ恐れるべからず。どんどん取り入れて新しいおしゃれに挑戦しよう。
番外編! この人なしにドラマファッションは語れない「パトリシア・フィールド」
正確にいえばブランドではないけれど、この人のスタイリングがなければ今の洒落系ドラマフィーバーはなかったのでは? と思っちゃうのがスタイリストのパトリシア・フィールド。ご存じ『SATC』の衣装担当スタイリストだ。
ハイブランドと古着を平気で組み合わせちゃうあっぱれコーディネートとか、キャリーの年齢を超越したおしゃれへのチャレンジ精神とか4人4様の着こなしとかに毎回心躍らせた人はたくさんいるはず。『SATC』の後は、ファッション業界映画の金字塔『プラダを着た悪魔』を手掛け、『アグリー・ベティ』でも冴えたコーディネーションを見せてくれた。
実は『ゴシップガール』のスタイリングを担当したエリック・デイマンもパトリシア・フィールドの元アシスタント。彼はその後『マンハッタンに恋をして ~キャリーの日記~』も担当。ということは、『ゴシップガール』も『マンハッタンに恋をして ~キャリーの日記~』も言ってみれば彼女の孫のようなもの。
そんなパトリシアの経営するセレクトショップがニューヨークにある。キャリーのネームプレートネックレスからエッフェル塔バッグまで、ドラマで大人気になったアイテムが所狭しと並んでいるとあって、NYに行った際にはどうしても訪れたいスポットだ。
おわりに
ハイブランドからお手頃価格のものまで、ドラマに登場するファッションは実に様々。しかもちょっと手が届かないなあと思っているものも、そのうち人気を聞きつけたファスト・ファッション・ブランドが上手く似たような感じのものを出してくれたりなんかして、最近のファッション事情は実にお財布に優しい。
アメリカじゃあテレビで着用された洋服を専門に販売する通販サイトなんかも存在するのだ。日本でもBUYMAなどでほとんどのものが並行輸入できるので、ほんと、便利な世の中になったもんっす。
テレビの前で指くわえて観てるだけじゃなく、私たちもどんどん新しいおしゃれにチャレンジしなくちゃね。
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