バーン・ノーティス 元スパイの逆襲 の作品紹介

世界を股にかけた任務中に突然解雇された元スパイ。解雇の裏に隠された真実を暴くべく復讐劇が始まる

2007年から7シーズンにわたってUSAネットワークで放送された超人気スパイ・アクション。突然解雇通告＝バーン・ノーティスを言い渡された元スパイ・マイケル。無職になった上預金も凍結されたので、とりあえず人助け（もちろん有料）を始める。派手なアクション・シーンとは裏腹ななんともいえない抜け感が癖になると評判だ。

スパイの新ジャンル＝ゆるカッコいい

アクションものに登場するスパイといえば、隙がなくいつもクールに決めているイメージだが、『バーン・ノーティス　元スパイの逆襲』の主人公マイケルはひと味違う。
その1 マイケルはいつもいじめられている。突然クビにされてお金も取り上げられちゃって何だか刺客もたくさんやってくる。
その2 マイケルはいつもなんとなく危機感がない。しかも相当お人好し。
その3 腕は立つのにお母さんと元カノになぜだかめっぽう弱い。
そう、キメキメのプロトタイプ・スパイではなく、新種のゆるカッコいいスパイなのだ。

ゆるさの源はこのキャストだ

主役のマイケル・ウェスティンを演じるのは、ジェフリー・ドノヴァン。映画『チェンジリング』『Jエドガー』でも注目されている。
マイケルの元カノ・フィオナ役はガブリエル・アンウォー。日本ではLuxのCMで見たことがある人が多いはずだ。
人助け事業の相棒で逆襲の手助けをするサムをブルース・キャンベル。『死霊のはらわた』主演の他、サム・ライミ監督作品に必ず出演している俳優として知られている。
マイケルがついつい野暮用を頼まれてしまうお母さんマデリン役のシャロン・グレスもマイケルのゆるっぷりを引き出すのに一役買っている。

日本語版ならではの楽しみもある

吹き替え版に関していえば、脚色と配役の妙が大きい。というのもマイケルの声を担当しているのは栗田貫一、そう、山田康雄亡き後ルパン三世の声を引き継いだお笑いタレントだ。彼の軽快な語り口で往年のモンティ・パイソンを彷彿とさせるような雰囲気造りをしたいというのが日本語版制作スタッフたちの狙いだったらしい。見事にはまって日本でも大人気を獲得することになった。

ヒット作のお約束も踏襲

毎回いろんな人を助けるマイケルの活躍を堪能する1話完結型でありながら、突然解雇の裏に潜む陰謀に一歩一歩近づいていく大きな流れもあるという、最近のヒット作に書かせない二重構成でシーズン7の終了まで観る者を飽きさせなかった『バーン・ノーティス　元スパイの逆襲』。あなたにもマイケルの復讐劇を最後まで見届けて欲しい。

更新日2014年12月6日