LAW & ORDER の作品紹介

全米長寿ドラマ・ランキング・タイ記録、現在のクライム・ミステリー・ブームの礎を築いた金字塔作品

1990年から2010年まで20シーズンに渡って放送された刑事・法廷ドラマの決定版。アメリカで4つのスピンオフ・シリーズが放送されたほか、イギリス・フランス・ロシア・南アフリカでもリメイクされるという全世界的人気を誇る。放送終了から5年経った2015年に新たなスピンオフ・シリーズの製作が発表されるという不死身ぶりにも注目だ。

まばゆいばかりの記録たち

2000年代のアメリカ・テレビドラマ界を犯罪捜査ドラマ・ブームが席巻したことは皆さんご存知のはず。あっちを向いてもこっちを向いても刑事やら捜査官やらが奮闘していた。そのブームを作り出すきっかけになったのは、間違いなく本作『LAW & ORDER』だ。
数々の記録の中でも1955年から20年間続いた伝説の西部劇『ガンスモーク』に並ぶ20シーズンという全米最長記録は圧巻。エミー賞最優秀作品賞11年連続ノミネートも、米TVドラマとして前人未到の最長記録だ。もちろんノミネートだけではなく、作品賞（1997年）をはじめその受賞歴は数えきれない。
驚くべきは番組が始まってから9年経った1999年に史上最高視聴率を記録したこと。最初は人気が高くても回を重ねるごとにしぼんで行く作品が多い中、長年のシリーズ更新にもかかわらず視聴者を飽きさせなかったとは実にアンビリーバボー！この最高視聴率が、次々とスピンオフ・シリーズが製作され一大『LAW & ORDER』帝国が作られるきっかけとなったのである。

徹底したリアリズム追及

本作で一躍人気プロデューサーとなった製作総指揮ディック・ウルフのこだわりは、リアリズム。
エピソードのほとんどは実際の事件からインスパイアされたものだし、登場人物は実在の刑事や裁判官がモデルになっている。
スタジオのセットではなく、実際にニューヨークでロケ撮影を行ったのもそのためだ。2004年にロケ地であったNYチェルシー埠頭のPier 62に通じる道が「Law & Order Way」に改名されたのはウルフにとって勲章になったに違いない。おまけにジュリアーニ元NY市長や下院議員までもがカメオ出演しているとは、もはやドラマを超越したリアルと言えるだろう。

今見るとビックリなあの人も出演

20年もの歴史があるので思わぬ「後のビッグ・スター」の顔を拝むことができるのも、『LAW & ORDER』の魅力のひとつ。シンシア・ニクソン、ジョン・スペンサー、レイトン・ミースターなどなど、数え上げたらきりがないほど後にTVドラマの顔となる俳優陣がゲスト出演している。あなたは何人見つけられるだろうか？

これを見ずして海外ドラマは語れないとまでいわれる『LAW & ORDER』、海外ドラマ・ファンならぜひ押さえておきたい作品だ。

更新日2016年1月3日