チャック の作品紹介

さえないオタクが国家機密を握るスパイになった！？ 奇想天外な痛快スパイ･アクション･コメディ

2007年から2012年までアメリカNBCで全91話、5シーズンにわたって放送された大人気シリーズ。製作総指揮は、ジョシュ･シュワルツ( 『The OC』『ゴシップガール』) とマックG( 映画『チャーリーズ･エンジェル』『ターミネーター4』、TV『ニキータ』) という超売れっ子ペア。面白くならないはずがない！

オタク男子もなかなかいい？

家電量販店で働くコンピューター･オタク青年チャックのもとに、大学時代のルームメイトからのメールが届いたのがことの始まり。そのメールを開いたとたんにチャックは気を失い、なんと国家機密情報が脳にダウンロードされてしまった。心優しい真面目なチャックの生活は一変、危険と隣り合わせのスパイ生活が始まる……というハチャメチャな奇想天外ストーリー。
主人公チャックを演じるのは、ザッカリー･リーヴァイ。チャック役が大当たりで、雑誌「エンターテイメント･ウィークリー」の読者投票ではみごと「ギーク･セクシー･ガイ」部門の第2位を獲得している。「ギーク･セクシー･ガイ」とは、いわばオタク系セクシーな男。アメリカの人たちってば、なんでもかんでもセクシーをつけりゃあ良いってもんでもないでしょう！ とツッコミを入れたくなる。
まあセクシーかどうかは別として、チャック役はとってもユーモラスでチャーミング。オタクってちょっとステキ！ と思わせてくれる何かがある。
『スター･トレック』『スター･ウォーズ』といったアメリカン･オタク道の鉄板ネタも随所にちりばめられていて楽しい。さすがはマックG、日本のサブカル好きオタク系クリエイターだけのことはある。

映画も顔負けの迫力映像

マックGといえば、迫力のアクションシーンがお得意。本作でも映画さながらの大迫力アクションが毎回登場している。『007』顔負けのアクションシーンとユーモラスなチャックの取り合わせがまた絶妙で、面白さに拍車をかけている。事実、本作はシーズン1、シーズン2と2年連続でエミー賞スタント･コーディネート部門を受賞。オープニング･アニメーションもエミー賞にノミネートされるなど、映像へのこだわりが高い評価を受けているのだ。シーズン2の第12話（2009年）では、なんと3Dでの放送も行われた。全米TV界でも珍しい試みであったので、大変な話題となった。

007からお騒がせセレブまで幅広いゲスト陣

豪華ゲスト陣も見どころの一つだ。スパイ映画といえば『007』というわけで、4代目ジェームズ･ボンドのティモシー･ダルトンが登場。さらに『ロッキー4/炎の友情』のドルフ･ラングレンやTV『ターミネーター：サラ・コナー クロニクルズ』のサマー･グローに加えて、お騒がせセレブ界の重鎮ニコール･リッチーまでもが花を添えている。

BGMでさらに盛り上がる

マックGとジョシュ･シュワルツといえば、ともに音楽チョイスのセンスに定評があるクリエイターだ。本作でも懐かしのメロディ的にはダリル・ホール＆ジョン・オーツやらジャーニーやらが登場、新し目ではブリちゃんやネリーがBGMとして起用されている。

すべてのエピソードタイトルが、「チャックVS〇〇〇」となっているのも、『ゴジラ対キングギドラ』的なユーモラス感を醸し出している『チャック』。アメリカン･アクション･コメディの新星であることは間違いない。ハイ･テンションになりたい時に特にお勧めの一作だ。

更新日2013年1月7日